バンクーバー珍道中

バンクーバーでの備忘録

古本屋に行った日曜日

4/10

睡眠時間9時間

8時半起床

~16時:仕事(通勤時間を含む)

~18時:ノースバンクーバー

~20時:夕食(ホワイトスポット)

~24時:ゲーム

24時就寝

 

今日はかなり強烈な日差しを受けつつ、ダウンタウンに出掛けた。

んで、ぶらぶらと歩いていると古本屋を見つけた、こっちの古書はどうなっているのか興味があったのでいざ中へ。

が、入ってみるとこれがびっくり。ありとあらゆる所に無造作にぶちこまれた本、本、本。

一応区画分けはされているようだが「町の古本屋さん」というよりは「本を乱雑にぶちこんだ倉庫」という表現がしっくりくる。そんな内装に圧倒されながらもよくよく本を見てみると、かなり古い本から最近の有名著書まで幅広いラインナップが揃っており、新旧問わず質・量ともにとんでもない規模だというのがだんだんとわかった。「こんな街の一角にこれほどの本が・・・」と小さなカフェ程度の規模に耐震強度ガン無視の棚構築で敷き詰められた本たちにはある種本好きのゴールのようなものが感じられる。ただ「銃・病原菌・鉄」が床に無造作に積みおかれているのはどうなのか、ピューリッツァー賞が泣くぞ・・・。

そんな古本屋だったので、私もひとつなにか面白い本を探してみようと思い「歴史の本ってどこにあります?」と店員さんに聞いてみた。すると「あー、一応歴史の本はここね。でもまだ見たかったら地下にあるから」と言われた。「地下っ!?」と驚きつつもとりあえず案内された場所を調べてみる、ここも普通の本屋では考えられない量の本が扱われていて、「ハドソン湾会社の歴史」なんてものもあった。ただ、これといって特に満足するものもなく「うーむ」と頭を捻っていると案内してくれた店員さんに「地下に行ってみるかい?」と言われた。せっかくなので行かせてもらうことにしたが、そこもまぁすごい。

「スタッフ専用」と書かれた扉を潜って地下に降り、降りてすぐの扉を開けると十分な明かりとそれが照らす平積みにされた本が膨大な数存在した。本たちは私の顔の高さまで積まれ、人が一人ようやく通れる道だけを残して他はそのうず高く積まれた本が地下空間を支配していた。

本の壁の間を店員に先導されながら進み「ここがカナダの歴史についてのエリアだけど、本を探すときに死なないように気を付けてね」と見上げる高さの本たちと足の踏み場もない床がある一帯を指差された。それに私が唖然としていると、「あ、もし他の歴史についての本に興味があるなそっちも紹介しようか?」と店員が言ってきたのでとりあえず首を縦に降り、案内してもらった。一通りの地下の本についての解説が終わると「じゃあ、頑張ってね」と言って店員が上の階へと戻っていった。そこで我に返ったんだが、「へっ? 儂一人なん? ええのそれで。てか上からギシギシ音するってことは一階の床尋常でない薄さなのではっ!?」と奇妙な光景に頭を抱えた。

床が抜けたらリアルに本に埋もれて死ぬのか、ということを思いながらとにかく本を探しはじめる。ただ何せ数がすさまじい、一階もびっくりしたが地下はもう本好きの本好きによる本好きのためのような場所で探せど探せど本が出てくる。装丁の古めかしさと威厳が際立つもの、ハードカバー国語辞典と名付けたい大きさと厚さの本や、明らかにピンポイントな人間しか狙っていないタイトルと変化球盛りだくさんである。とにかくそこで20分ほど探し続けて二冊の本を買うことに決めた。

ただ更なる問題が。地下にたどり着く前に気がついたが、ここの本、どこに値札がついているのか、金額が分からない。「ま、まあこんなところまで一見さんを案内してくれたんだし。最悪買わないようにすればいいか」と本を抱えて一階へ。レジに進んで会計をすると、お値段なんと40ドル。定価50ドル、ページ数1000ページ越えのハードカバーがあってこの値段はまさに破格、実によい買い物ができた。

持って帰るのが信じられないぐらい大変だったがうきうきである、またダウンタウンで面白いところを見つけてしまった。