バンクーバー珍道中

バンクーバーでのワーホリ備忘録

奇妙な考え方の実践

しかしこの開化は一般に生活の程度が高くなったという意味で、生存の苦痛が比較的柔げられたという訳ではありません。ちょうど小学校の生徒が学問の競争で苦しいのと、大学の生徒が学問の競争で苦しいのと、その程度は違うが、比例に至っては同じことであるがごとく、昔の人間と今の人間がどのくらい幸福の程度において違っているかと云えばーあるいは不幸の程度において違っているかと云えばー活力消耗活力節約の両工夫においては大差があるかもしれないが、生存競争から生ずる不安や努力に至ってはけっして昔より楽になっていない。

夏目漱石 現代日本の開化

 

人生とは常に新しい悩みに直面するためにあるのか、あるいはその悩みは私自身が見つけてしまうのか。

というのはよそに、今現在の私はとてもうまくいっている。少なくとも仕事を探し回っていたころの自分よりも状況は良い方に改善されている。

とすると、今自分が考えて上手くいっている行動は、本当に考えが当たっているのか、それともただの運なのかという事にしっかりと留意しておかなければならない。自分の実力ではない可能性というものを考慮しておかなければ、もしもの際に変な執着が生まれ、結果より事態を悪化させていくことになる。

また逆に悪い状態だから、という理由で自分の行っていることを直ちに否定する、というのも考え物だ。それは仕事探しをしていた時にも思っていたことだし、結果が出ていないから=悪い方法・行動と短絡的になる必要もない。無論なかなか上手くいかない状態でそういった考えを保持し続ける事には多大な労力が必要だろうが。

いずれにせよ、成功している時に自分の力を疑い、失敗している時に自分の力を信じるという奇妙な行動をするのが最も望ましい事だと私は思う。

 

 

現代日本の開化

現代日本の開化